婦人民主クラブ創立78周年 記念のつどい
主催:婦人民主クラブ
婦人民主クラブは、今年三月十六日に創立78年を迎えました。
三月十七日、「記念のつどい」を東京で開催し、百三十人を超える人々が参加しました。
地球上から戦争をなくすため 世界の人々と連帯を
創立78年のこの日から、さらなる歩みを進めよう
山田博子会長が主催者あいさつに立ちました。
山田博子 会長
「婦人民主クラブは、1946年3月16日、戦禍がまだ癒えない中、宮本百合子さんたち設立メンバーにより、新しい海に船出し、七十八周年を迎えました。
岸田政権の軍拡への暴走は許せません。私たちは、憲法を学び、婦民独自の政党助成法廃止署名にとりくんできました。4500筆を超えた第四次署名は、四月に国会に提出します。ウクライナ、ガザでの戦争を止めるため世界の人たちと連帯していきましょう」と、話しました。
来賓あいさつは、日本婦人団体連合会会長の柴田真佐子さん。
「婦団連は、能登地震を受け、二月にはジェンダー視点を入れた避難所運営についての要望書を出しました。一日も早い復旧、復興を願います。選択的夫婦別姓については経団連会長をはじめ経済界からも導入を望む声があがっています。同性婚を認めないことに札幌高裁判決で違憲とされました。
今年十月には国連の女性差別撤廃委員会で日本報告審議が行われます。婦団連もレポート作成、傍聴などとりくみます。金権腐敗の自民党政治を終わらせ、平和とジェンダー平等を求めてともに協力していきましょう」と呼びかけました。
記念講演 ちばてつやさん(漫画家)
「引き揚げの思い出―明日への希望―」
記念講演は漫画家の、ちばてつやさんによる「引き揚げの思い出―明日への希望―」です。
自身の作品の前で語るちばてつやさん
漫画家になったころは、少女漫画家が少なく、編集者から少女漫画を描いてほしいといわれました。男ばかりの兄弟で、女の子のことはよくわからなかったので、本を読んで勉強し、描く練習もしました。
戦後の厳しい状況のもとで、いじめられても我慢してけなげに生きる少女を描いていましたが、だんだん苦しくなりました。あるとき、キレて男の子をひっぱたくような元気な女の子を描いたら、大きな反響がありました。それから、「男も女もない、悔しい、悲しいという気持ちをそのまま出せばいい」と作風が変わりました。
私は中国からの引き揚げ者です。生後数か月で両親に連れられ満州に行きました。弟三人は中国で生まれました。
終戦の八月十五日、「戦争に負けた」と言われても、六歳の私はよくわかりませんでした。父の勤める会社の人たちと夜中に集まって逃げる途中で自分たち一家ははぐれて、父の親友だった中国人が家の屋根裏にかくまってくれました。零下三十度にもなる部屋で数週間こもって過ごし、退屈する弟たちに物語をつくって絵を描いていたことが、漫画家になる原点です。
父が身分を隠し行商の仕事をしていて、仲間が見つかり合流しました。厳しい寒さの中、途中で亡くなる人も何人もいました。翌年夏、港にたどりつき、運よく船に乗ることができました。船内で亡くなった人を海に流す儀式が行われました。日本の島々が見えたとき、緑がいっぱい、花が咲いて鳥が鳴く「内地って美しい」と思いました。
博多港から列車で父の実家のある千葉まできました。途中の都市はどこも焼け野原でした。
戦後、上野駅の地下道には、同年代の孤児がたくさんいました。戦争は終わったらすぐに平和になるわけではなく、大変な時期は長く続きます。
一緒に体験をお話することがある九十歳の海老名香代子さんは、一晩で十三万人が焼け死んだ東京大空襲で弟一人以外の家族をみんな亡くしました。
絶対に、二度と戦争はしてはいけないと思います。
自身の漫画作品や、戦中戦後の体験を描いた絵を見せながら、時にユーモアも交え、静かに語られるお話に、満席の会場から大きな拍手が沸き上がりました。
文化行事 アコーディオンを熱演 柴ア和圭さん
柴ア和圭さん
文化行事は柴ア和圭さんのアコーディオンを堪能しました。シャンソン「パリの空の下」、コンチネンタルタンゴ「ジェラシー」、バロック調の「古いスタイル」、アルゼンチンタンゴ「リベルタンゴ」等の曲を紹介しながら演奏し、アコーディオンの左側のボタンは百二十個あるなど、楽器の説明もありました。心に響く力強い音色で観客を魅了しました
「婦人民主クラブ趣意書」の全文はこちらよりご確認頂けます >>
「記念のつどい」について、詳しくは婦民新聞4月10日(1765)号に掲載しました。
2023年 婦民講座 堀尾眞紀子 万葉集講座(7期) 第3回
万葉集にみる 衣食住の文化と人々の哀歓
講師:堀尾 眞紀子 さん (文化学園大学名誉教授)
主催:婦人民主クラブ
1月27日、婦人民主クラブは東京都内で、 2023年婦民講座 堀尾眞紀子万葉集講座(7期)「万葉集にみる 衣食住の文化と人々の哀歓」第3回を開催しました。大人気のこの講座は、今年度の最終回となる今回も満席でした。
今回のテーマは「万葉時代の酒」。
お話は「魏志倭人伝」に<日本人の習俗>と記されていることの紹介から始まりました。当時の酒の種類や作り方が詠まれた歌、山上憶良の「貧窮問答歌」、大伴旅人の「酒を讃える歌十三首」など、酒をめぐる多様なお話にあっという間の二時間でした。
詳しくは婦民新聞に掲載も予定です
「政党助成法」を廃止させましょう
税金から巨額の政党交付金を受け取り続けながら、ウクライナ危機やコロナ禍による不況に苦しむ国民の声も無視して、軍事費大増額に向けた財源確保法成立を強行(2023年6月)した岸田政権。憲法改悪を狙い、数の力で戦争への道を暴走し続けています。民主主義・立憲主義も踏みにじり、法を無視してはばかりません。
その政治活動費、とりわけ選挙資金に私たち国民の巨額の血税が使われています。
本来、企業や団体の献金を禁止するために導入された「政党助成法」によって、私たちの支持とは関係なく政党に税金が配分され、受け取らない政党の分まで山分けです。そしてその使い道は「政党活動」であれば、制限もありません。
政党の活動はまさに結社の自由に基づいて自立的に行われるものであり、主権者である国民一人ひとりに依拠し、それに則った財政活動であるべきです。
これは私たちの政治における自己決定権を侵害する憲法違反の制度です。
婦民は廃止を求める署名運動に取り組んでいます
2023年2月21日 第三次署名を衆議院に提出
婦民は「政党交付金はおかしい。廃止の声を上げよう」と話し合い、「政党助成法の廃止を求める請願署名」を集会や街頭宣伝などでよびかけています。
2018年、2021年、2023年に、請願署名を国会に提出、現在「第4次請願署名」に取り組んでいます。
署名を訴えていると対話になります。「自民党は、受取額が多いですよね」<160億円以上ですよ>、「野党や少数政党はもらってもいいんじゃない?」<憲法違反の制度だからダメです><与党は多くを選挙資金に使っているんですよ><河合夫妻の選挙違反事件でも選挙買収に使われています>。
企業や団体の献金を禁止するためなのに、政治とカネの問題は相変わらず、企業献金と二重取りしていることなども話題になります。
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「政党助成法」は思想・良心の自由を侵す
国民一人当たり二百五十円、年間総額約三百二十億円近い税金が、支持とは無関係に政党に毎年配分され、そのほとんどが政党の宣伝や選挙関係費に使われています。これは「思想・良心の自由」を侵害する違憲の制度だと、この署名に大きな共感が寄せられています。
総務省ホームページのデータより >>
総務省ホームページ「なるほど!政治資金 政党助成制度」 >>
2022年5月3日憲法大集会で署名を訴え
「政党交付金」を受け取るために年末に離合集散を繰り返す政党。「政治とカネ」で辞任した閣僚は数知れず。右手に政党交付金、左手に企業献金を受け取る政党。税金を私物化する政権や政治家に国民は厳しい批判の目を向けています。
国から自治体などに支出された補助金は、余ったら原則返還することを義務づけています。地方議員への政務活動費も、各自治体の条例で年度末に余った活動費の返還を規定しています。 しかし、政党助成法は、使い切らずに余った交付金を返還しないで「基金」として、銀行口座で管理すれば繰り越しできるという例外規定があります。 政党別 政党交付金残高2021年⇒ |
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2020年2月から新型コロナウィルスの感染が拡大しています。人類全体が立ち向かっているこの困難に、日本政府は緊急事態を宣言しながら休業補償はしない方針です。改憲反対署名を訴える街頭宣伝に「コロナの自粛に補償が必要だから、政党助成金をそれに充ててほしい」という声が寄せられました。
一方で「政党交付金ってなんですか?」と聞く人もいます。
私たちは「政党助成法」は憲法の「思想・良心の自由を脅かし、政治の堕落につながる」ことを多くの人に知らせ、もっともっと署名を広げ世論をつくっていかなければなりません。
◎国民主権を空洞化″する政党公費助成制度
立正大学名誉教授 金子勝さん
婦人民主クラブは、金子勝さんを講師に「国民主権を空洞化″する政党公費助成制度」と題する学習会を開きました。
日本国憲法のもとでは、政治は「国民主権」を源泉とします。それ故に、いかなる政治問題も国民主権に基づいて解決されなければいけません。では政党助成制度は国民主権のもとで正当性を持つものなのか、「政党助成法」の概要から解説しています。
婦民新聞1600号「民主主義を空洞化する政党公費助成制度」記事はこちら >>
お知らせ 婦人民主クラブの本
婦人民主クラブの本
「明日を拓くU」
年表・婦人民主クラブ (1995年11月〜2016年12月)
婦人民主クラブ創立からの50年の歩みを記録した「明日を拓く」に続く20年間の記録です。婦民新聞2019年2月20日号で紹介しました。
イベント情報
更新情報
2024年04月20日 | 主張・見解のページに 「生活保護基準引き下げは違憲の判決を力に」を掲載しました。 本部主催イベントのページ更新しました。 |
2024年04月18日 | 本部主催イベントのページ更新しました。 憲法部会のページ更新しました。 |
2024年04月10日 | 主張・見解のページに 「声明(要旨) 殺傷武器輸出解禁の閣議決定に抗議します」を掲載しました。 |
2024年03月30日 | 主張・見解のページに 「軍事費突出、くらし破壊の二四年度予算」を掲載しました。 |
2024年03月20日 | 主張・見解のページに 「食料自給率向上を放棄する農政基本法改定」を掲載しました。 |
2024年03月11日 | 本部主催イベントのページ更新しました。 くらし部会のページ更新しました。 |
2024年03月10日 | 主張・見解のページに 「原発再稼働を許さず、すべての原発を廃炉に」を掲載しました。 |
2024年02月29日 | 本部主催イベントのページ更新しました。 憲法部会のページ更新しました。 |
2024年02月20日 | 主張・見解のページに 「地震大国・日本に原発はいらない」を掲載しました。 |
2024年02月10日 | 主張・見解のページに 「通常国会開会、国民の納得いく徹底審議を」を掲載しました。 |
2006年03月19日 | 当サイトを公開しました。 |