第1293号
2009年02月28日(土曜日)発行
七味
介護予防
市役所の高齢福祉課から「介護予防のための生活機能評価」基本チェックリストが送られてきました。二十五項目に「はい」か「いいえ」で記入して返送して下さいとのこと。
日用品の買物ができるか。バスや電車で一人で外出できるか。預金を出し入れできるか。階段を手すりに頼らず昇れるか。この一年間に転んだことがあるか。お茶などでむせることがあるか。今日が何月何日かわからない時があるか等々。
「ばかにしてるわよ!」と怒るのは十歳若い友人。何歳以上が対象なのか「いいえ」と記入しながら、老いるとはこういうことかと考えさせられました。「気軽にやれていたことが今はおっくうに感じる」「自分が役に立つ人間だと思えない」は、うつ傾向の項目。これは少し危ない。
厚労省では毎年十万人ずつ介護従事者をふやす計画とか。しかし福祉施設の求人四人に対して一人しか応募して来ない現状。正職員でも半数近くが基本給二十万円未満。激務で勤続三年で三割がやめ、現在介護福祉士四十七万人のうち二十万人が離職。学校も五十校が閉校。
野性動物の世界では高齢者は生きられませんが、人間社会では医療や社会保障の発達で百歳までも長寿が保てます。しかし相変わらずの老老介護で特養ホームの待機者は四十五万人以上。
元婦民会長の富永和重さんも介護中で、六か月間、眠ったままの夫に語りかけています。「あなたが今、政府の高齢者対策に抗議を示せるのは眠っていても生き続けることよ」と。