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第1243号

2007年8月10,20日(合併号)発行

杉並母親運動の史料を発掘
『女性と地域の活動』 刊行


前列左から柴田、永原、石崎
後列左から吉松、金沢の各氏

女性史研究者の永原和子さんを中心にした「戦後女性史研究 和の会」が『女性と地域の活動―杉並母親運動の史料から』を三年がかりで編さん、刊行しました。「和の会」の皆さんにお話を聞きました。

「五年前に区政七十周年記念事業として委嘱され、『杉並の女性史―明日への水脈』を出版しました。その時、編さんに関わった二十人の中の六人が、その後も杉並の女性の歩みを追いつづけているうちに、母親運動の史料がダンボール箱数個にぎっしり保存されていることがわかったのです」

杉並の母親運動は、中央の日本母親大会開催準備と連動して一九五五年から始まり、その年の六月二十五日に第一回杉並母親大会が開かれました。杉並母親連絡会事務所の物置から発見されたダンボール箱には一九五五年から八〇年代まで、定期的に発行されたニュース、パンフレット、報告書、請願書、チラシなどが保存されていました。

杉並母親連絡会の事務局を長くつとめた小沢清子さん(婦民高円寺支部)が収集しておいた史料でした。これを整理して母親大会を中心に、杉並の草の根の運動―原水爆禁止運動、小児マヒ生ワクチン輸入運動、高校増設運動などが紹介されています。

まとめられたのは一九五五年から七五年まで。杉並母親運動の二十年の軌跡を解説し、年表を作り、活動に関わった人々からの聞き書きもしています。

「地域女性史の多くは聞き書きだけで、それも八月十五日(一九四五年)で終わっているのがほとんどです。杉並の場合は活動した人々自身が残した記録ですから、黄ばんだチラシ一枚でも貴重です。これらの文書史料と聞き書きを突き合わせてみると、聞き取りの記憶違いや日付のない史料が補い合って、より正確な記録ができるという新しい形態が生まれました」

聞き書きは、実際に諸運動に関わり、今も活動している八人と、亡くなった四人のプロフィールも調べて載せましたが、この内の十人が婦民の会員でした。

「杉並の四つの支部には粒よりの活動家がそろっていたんですね。活動する母親たちと民主教育を受けた子どもたちが、お互いによい影響を与え合っていたことも、聞き取りの中から感じることができました」

この本を贈呈した女性史や現代史の研究者から次のような感想が届きました。

「紙の原史料は長い間には劣化してしまう。このように整理して日の目を見せることが必要」「ガリ版や手書きの史料がそのまま収録されていて貴重。小さな断片にも大きな情報が詰まっている」「運動を内側から担った人々に触れ、実物教育を受けた気持」「表題に『平和』と入れるべき」など大きな評価を得ています。地域活動にも、地域の運動史をまとめる上でも、役に立つ一冊です。

和の会=永原和子、石崎昇子、大門泰子、金沢七友実、吉松幸子、柴田未穂。(頒価千円 連絡TEL0422-55-7395石崎)

(民)

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