第1238号
2007年6月20日(水曜日)発行
自衛隊の違憲・違法な国民監視活動許さず
抗議
六月六日、日本共産党が独自に入手した自衛隊情報保全隊作成の内部文書が公表されました。
全国の自衛隊情報保全隊員約九百人が収集したその記録は、政党や地方議会の動向をはじめ、労働組合、市民団体、女性団体、大学生、高校生の行動にまで及んでいます。その対象は、イラク派兵反対運動を中心に、核兵器廃絶、年金改悪反対、消費税増税反対、医療費負担増の見直し、国民春闘、小林多喜二展のとりくみなど多岐にわたり、国民のあらゆる活動への監視が行なわれていることを示しています。
しかもその記載は詳細をきわめ、集会やデモの年月日、場所、関係団体、集会の内容、参加人数、デモのコースまで調べあげ、参加者の写真まであります。基地騒音に対する個人の苦情まで拾いあげ、著名人などの個人名も多々あります。
自衛隊のこのような活動は、プライバシーを侵害すると共に、いのちとくらしを守る国民の行動を敵視するものです。かつて戦争遂行のために、その障害になる国民の動きを弾圧しつくし、世界大戦に巻き込んだ政治を反省して憲法に人権規定が明記されました。
今回明らかになった自衛隊情報保全隊の国民監視活動は、戦前・戦中の暗黒政治をよみがえらせるものです。
敗戦の翌年発足した婦人民主クラブは、平和と人々の幸せを守るために活動してきました。自衛隊の違憲・違法の活動は断じて許すことはできません。強く抗議し、監視行動を即刻中止するよう要求します。
二〇〇七年六月七日
婦人民主クラブ