第1234号
2007年4月30日(月曜日)発行
戦争は人間の力で止められる
揺るがぬ平和の座標軸を
国際女性デー宮城県実行委員会提供
三月八日、国際女性デー宮城県集会が開催され、婦人民主クラブも実行団体として参加しました。
加藤千穂子実行委員長の開会あいさつ、ついで県労連・鎌内秀穂事務局長、日本共産党・遠藤いく子県書記長が来賓としてあいさつ。そのあと経済同友会終身幹事で国際開発センター会長の品川正治さんの「財界人品川正治さんからの直言」と題する講演を聞きました。
品川さんは最前線で戦った自らの戦争体験を語り、二度と戦争をしてはいけないという実感をもって復員し、日本国憲法草案を読んだそうです。「戦争をしない国」になるという憲法草案の文字に涙を流した、と話されました。
憲法制定から六十年間、戦争をしなかったのは九条のおかげであるが、「イラク特措法」など自衛隊を海外に送る法律を次々につくり、憲法九条の旗はボロボロになっている。戦争を一切認めないという日本国憲法の精神は二十一世紀をリードするもの、手放してしまったら地球上からその精神はなくなってしまう。
戦争体験世代はその体験を伝えていかなければならない、と戦争の三つの特徴をあげました。
- 価値観の転倒で勝つことが至上となり、自由や人権は消滅する、
- 戦争はすべてを動員する、人も学問もすべて、
- 司法・行政・立法の三権分立で国は成り立っているが、戦時下では戦争を指導する者がトップに立つ
の三つでした。
こうした目標を肝に銘じておくべきであり、戦争を起こすのは人間、止めるのも人間、戦争と人間についての座標軸をしっかり持ってほしいと話されました。
ご自身の体験に裏打ちされた言葉には重みがあり、平和を願う女性デーにふさわしい講演でした。
(宮城県協 長崎邦子)