第1188号
2005年12月10日(土曜日)発行
おすすめは絹
FMからアダモのシャンソン「雪が降る」が聞えてくる。そんな寒い季節になった。みなさん、カゼ、大丈夫ですか。お見舞い申し上げます。この冬大流行のきざしという鳥インフルエンザ。私も一丁予防注射など受けておくかといささか殊勝になっている。母親ゆずりの医者嫌いは少々ワキへどけて――。
昨冬はどういうワケか、かぜひとつ引かないですんだ。何が良かったのか点検してみると、あまりムリをしなかったという答えが見つかった。まことに平凡なので笑ってしまった。さらに点検を進めると、もうひとつ理由が浮かび上がってきた。絹である。
まず綿の袖なしの下着を着るが、その上にたしか中国製のごく薄い絹の半袖の丸首シャツを着こむ。さらにもう一枚絹の長袖のこれはシャツというよりセーターと崇めていいたいのを重ねる。まあブラウスがわりである。この上に好みの色のセーターかカーディガンを羽織ればハイ、寒さもこわくありません。
外出の折りはもちろんコートを着て手袋もして……と完全武装するが、内側に重ねている二枚の絹ものの威力が決め手。
長袖の方は若いころ何気なく買っておいたものだった。ハイネックでどこかのブランド品。やたらからだにぴったり吸い着くので敬遠して放っといたのだが、ああこれはインナーにして着ればいいのだと気がついた次第。昼の気温が一〇度を上下する季節には離せない味方になった。
絹という素材の持つ力には頭が下がる。蚕が自分のからだのなかから吐き出す蛋白質のきめの細かさは、多分、人間の皮膚にもっとも近い性質を備えているのだろう。しなやかでチパチパしない。おだやかなぬくもりをじんわり恵んでくれる。洗濯機でガラガラ洗っても大丈夫。これで絹のタイツまで見つかればバンバンザイだが……。ぜいたくだろうか。
ウォームビズとかいって保温性にすぐれた新製品があれこれ登場するようになったが、絹は天然自然のウォームビズ商品、ただぜいたくだから、なかなかインナーで着るという発想をしなかった私たち。
しかし、どうもインナーで着るのがいいようだ。もしこの冬、自分に何かおごりたいと思うお方は絹のシャツかセーターをお探し下さい。
とくに高齢者におすすめしたい。
増田れい子(ジャーナリスト)
ソプラノコンサート
国立・立川・小金井支部が共催
深まる秋の夜、恒例の国立・立川・小金井三支部主催のコンサートを聴きに、国立市の喫茶店「白十字」に行きました。会場が近いのと休憩時間にケーキとコーヒーがいただけるのにつられて、今までも三回ほど参加していましたが、今年婦人民主クラブに仲間入りしましたので、今まで以上に心待ちにして、晴れて参加しました。
原みちるさんと知恵子さん、お二人の艶やかなソプラノを心ゆくまで堪能し、親子でコンサートなんてうらやましい限りと思いました。ピアノ伴奏は名取かほりさん。日頃のわずらわしさから解放され、別世界に浸ることは何よりのストレス解消法。また一年ぶりにお会いする方たちもたくさんいらして、コンサートが終わっても立ち去りがたいほどでした。
熱唱する原みちるさん
こういう文化活動ができるのも「平和憲法」があればこそです。「集会はいかん!」「曲目は軍歌にしろ!」などという時代がまた来ないように、私もできることを何かしなければと自分にいいきかせています。
福嶋朋子(小金井支部)
「野ばら」のデュエットから始まり、原みちるさんのソフトなトークをはさんで、世界の歌、日本の歌の多彩なプログラムと「ビロードの歌声」と呼ばれる美しい声に魅せられたコンサートでした。「落葉松(からまつ)」に感動したという人、オペラ「夕鶴」の「つう」のアリアに涙ぐむ人、秋の歌のメドレーが楽しかったという人も。遠方からもご参加いただき、ありがとうございました。
青砥津弥枝(実行委員)