主張・見解
ICC赤根所長への米国の制裁措置は撤回を
婦民新聞第1839号(2026年9月10日号)より
8月19日、米国政府は国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長を制裁対象にすると発表しました。ICCは、戦争犯罪や人道に対する犯罪を行った個人の刑事責任を裁く国際機関(2002年設立)です。対象とする犯罪は、ジェノサイド犯罪、人道に反する犯罪、戦争犯罪、侵略犯罪で、125か国が加盟しています。
日本は2007年に締約国になり、これまで4人の裁判官を輩出しています。その後24年3月に赤根さんはICC所長になりましたが、米国トランプ政権はかねてから「ICCを解体する」と主張。未加盟の米国とイスラエルを捜索しようとしたことを理由に、ICC当局者に制裁を科してきました。今回の制裁内容は、米国への渡航禁止、個人のクレジットカードが使用できなくなる等です。
この制裁措置について、各国から抗議の声が出されたのに対し、高市首相の「大変残念である。米国を含む関係国と意思疎通を継続しながら対応する」というだけのコメントには、多くの批判が集まりました。
8月26日、赤根所長は、日本記者クラブ主催のオンライン記者会見で「法の支配の危機」だと訴え、このような制裁に決して屈することのない姿勢を示しました。国際法上全く根拠のない制裁は即時撤回すべきです。
米国に制裁の撤回を求め、日本政府に赤根所長を支持・保護する行動を求める署名はすでに13万人を超え、赤根さんを励ましています。日本政府は毅然として米国に抗議し、制裁の撤回を迫るよう求めていきましょう。

