主張・見解
真の生存権の砦となる生活保護制度に
婦民新聞第1828号(2026年4月30日号)より
政府の無策による物価高が続き、「自分は3度の食事を2度にして子どもに食べさせている」「お米が買えずに主食は安い乾麺などが中心」など深刻な声が上がっています。
3月4日に厚労省の統計が発表され、生活保護の申請件数が、25年は25万6438件でコロナ禍の2020年から6年連続で増加していることがわかりました。高齢者の単身世帯の利用が増えたほか、長引く物価高に賃上げが追いつかない現役世代が増えているのが特徴です。
25年6月27日に「生活保護基準の引き下げは『違法』」とする最高裁判所の判決が下されました。12年の衆議院選挙で安倍政権が生活保護の給付水準1割カットを掲げて大勝したことで、13〜15年の生活保護基準が不当に引き下げられ、これを不服としてたたかった裁判です。この判決で原告も利用者も、本来手にすることのできたはずの引き下げ分の保護費が全額もどると喜びました。しかし、国・厚労省は、「最高裁判決への対応に関する専門委員会」を設置して、判決を蔑ろにするような対応策として「生活保護基準の再改定」を行いました。
これを受け3月1日から、生活保護利用者には、当時の支給額と再改定後の差額分を補償するとし、さらに原告に対しては、特別給付を上乗せして支給するという前代未聞の対応も決めました。これは利用者同士の分断を図るものです。
このような法の下の平等に反する差別的措置を許さず、誰もが必要な時、真の生存権の砦になるような生活保護制度を国・厚労省に求めていきましょう。

