主張・見解
日本高齢者大会inさいたまを成功させよう
婦民新聞第1813号(2025年10月20日号)より
「まちから村からの連帯で ひとりぼっちの高齢者をなくそう」をメインスローガンに「第38回日本高齢者大会inさいたま」が11月11日、12日、大宮で行われます。
戦後80年たった今も、世界では戦争・紛争が続いているなかで、「分断・対立から共感・連帯へ 築こう平和と人の尊厳」をサブスローガンに掲げています。
社会保障制度より軍拡予算を重視する政府のもとで、国民のくらしは困難を強いられています。
とりわけ年金・医療・介護・生活保護など社会保障制度に頼らざるを得ない高齢者にとって、制度の改悪・後退は深刻です。
物価高に到底追いつかないわずかな年金の引き上げ、9月末で経過措置が終わった後期高齢者医療窓口負担割合の1割から2割、3割への引き上げ、「生活保護基準の引き下げは違法」の最高裁判所の判決にもかかわらず一向に是正しようとしないなどの政府の姿勢は許すわけにはいきません。
1991年、国連総会で採択された「高齢者のための国連原則」で、高齢者は、生涯にわたって自己決定に基づく生活、尊厳および独立が保持されるべき存在であると述べられています。
こうした人権思想の発展が2022年、第35回大会で採択された「日本高齢者人権宣言」に反映されています。
12日の全体会は「戦後80年、いのちの尊厳から平和を考える」と題した芝田英昭さん(社会保障研究者)の講演。
11日は、16の学習講座・分科会等が行われます。社会保障の改悪ストップ、平和な社会をめざすために大会を成功させましょう。