主張・見解
都知事選を教訓に都政の転換、政治の革新を
婦民新聞第1775号(2024年7月30日号)より
七月七日投票で行われた東京都知事選挙で、市民と野党の共闘で擁立した蓮舫候補は残念ながら及びませんでした。
小池百合子候補は、前回よりも約七十四万票減らしましたが、蓮舫候補は、前回の宇都宮健児氏の票を四十四万票増やすなど大健闘しました。
今回の都知事選挙は、自公政権による行き詰まり政治のもとでたたかわれ、都民のくらしを守り、都民要求にどう応えるのかを問い、また八年間の小池都政の総括と検証で都民の審判を仰ぎ、進むべき方向を選択する選挙でした。
しかし小池候補は、これらの課題に真摯に向き合うのではなく、テレビ討論会への出席拒否など、政策論戦を避け続けました。
また、自民党や財界の支援を受けた石丸候補も、小池都政の八年間を問うことも政策を語ることもありませんでした。
一方蓮舫候補は小池都政を見直し、「トップダウンではなくボトムアップを」と「要求と政策提案」を策定、都民の要求・願いを盛り込みました。
公契約条例、非正規職員の正規化、ガラス張りの都政、神宮外苑再開発見直しなどの政策は多くの支持と共感を得ました。
また蓮舫候補の政治姿勢と政策提起に共感した市民が多数駆け付けた「全都いっせい街宣」や、東京中で無数の「ひとり街宣」などのユニークな取り組みが広がりました。
残念な選挙結果でしたが、この都知事選挙で実証された幅広い市民と野党の共同のたたかいを、都政の転換、政治の革新をすすめるために、今後につなげていきましょう。