主張・見解
通常国会開会、国民の納得いく徹底審議を
婦民新聞第1760号(2024年02月10日号)より
第二百十三通常国会が一月二十六日、開会しました。
初日に行われるはずの総理大臣の施政方針演説は、「政治とカネ」の集中審議の後になるなど、異例の幕開けです。
政治資金パーティーを巡る裏金事件の徹底解明が今国会の出発点です。
秘書たちに責任を押し付けたまま派閥の幹部は立件を免れるなどということは許せません。
関係者の証人喚問を含め派閥幹部の指示、関与などについて説明責任を果たさせねばなりません。
その上で、ざる法の「政治資金規正法」ではなく、厳しい「企業・団体献金全面禁止」法を作るべきです。
また、能登半島地震の被災者はいまだに厳冬の中、ライフラインの復旧も見通せない状況の下で過酷な生活を強いられています。
形ばかりではない、生活再建につながる支援策は喫緊の課題です。
二十四年度予算は百十二兆円超と過去二番目の規模に膨れ上がっていますが、高齢化によって当然増える社会保障費を千四百億円も圧縮するなど、暮らし切り捨て予算です。
それに対し軍事費は七兆九千億円を占め、安保三文書の「防衛力整備計画」に基づく空前の大軍拡予算です。
戦争国家への道を突き進む岸田政権は、殺傷兵器の輸出も可能とする「武器輸出三原則」改悪や、改憲策動も強めています。
重要課題山積の今国会では、五十八本の新規法案提出が予定されています。政治不信を極限まで高めた自民党に国民の怒りは沸騰しています。
国会の民主的運営と徹底審議を求め、金権政治を脱し、くらし、平和を守る政治への転換をめざし、行動を強めましょう。