主張・見解
大企業癒着の金権腐敗政治に終止符を
婦民新聞第1758号(2024年01月20日号)より
二〇二四年一月七日、安倍派の政治資金パーティー収入を巡る裏金事件で、東京地検特捜部は池田佳隆衆院議員を逮捕しました。
自民党の財界・大企業癒着の金権政治の下で、厳しい生活を強いられている国民の怒りが渦巻いています。
一九八〇年代末には、リクルート事件、ゼネコン汚職などを受けて、「政治改革」が唱えられましたが、自民党政治を延命させる小選挙区制の導入と憲法違反の政党助成法の導入などにすり替えられた「改革」が強行されました。
九四年の政治資金規正法「改正」では、政治家個人への企業・団体献金が禁止されたものの、@政党支部への献金の容認、A企業・団体によるパーティー券購入という「二つの大穴」がつくられました。
これにより、政党への実質的な政治献金と政党助成金の二重取りが続けられてきました。
今回の事件を受け、岸田首相は「信頼回復に努める」とし、自身を本部長とする「政治刷新本部」を党内につくり、一月十一日に初会合を開きました。
しかし、再発防止として掲げるのは、党としてのパーティー収支の監査や現金から口座振込への移行等、小手先の「改革案」のみで、裏金事件の真相の徹底究明については何も語らず、国民の疑念に応えるものではありません。
私たちはこのような賄賂政治を許すことができません。
野党とともに、国会内外で徹底した全容究明にとりくみ、企業・団体献金を全面禁止させるため政治資金規正法改正に向けて全力をあげていきます。