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主張・見解

憲法違反の武器輸出は断固許さない

婦民新聞第1745号(2023年8月10日号)より

 岸田政権が「安保三文書」に基づき政府与党内で議論を進めてきた武器輸出をめぐる見直しについて、七月五日に「論点整理」がとりまとめられました。

 現行ルールでは、「安全保障に資する」とし協力関係にある国に対して非戦闘の五類型「救難、輸送、警戒、監視、掃海」に限って認めていました。

 とりまとめには、五類型に該当すれば殺傷能力のある武器も輸出可能とすること、さらに五類型を撤廃するとの自民党の意見と、抑制的な「類型を追加する」との公明党の意見が併記されました。

 また侵略や武力の行使または威嚇を受けている国も対象とする等の意見が盛り込まれました。

 二〇一四年の安倍政権時、「防衛装備移転三原則」が閣議決定され、武器輸出を促進する方向に転換しました。それでも「戦争当事国には輸出しない」とした歯止めがありました。

 しかし岸田政権はロシアのウクライナ侵略に乗じて、ゼレンスキー大統領に「自衛隊車両百台の提供」を約束し、「戦争当事国」への武器提供を行ってきました。実質的に武器輸出三原則さえ破るものです。

 先の通常国会では「軍需産業支援法」も成立し、国民の税金が軍需産業の「支援」に使われることになりました。武器輸出を際限なく可能とすれば、戦争で儲ける「死の商人」国家となり、日本製の武器が他国の人々を殺傷することになります

 自民・公明両党は、秋以降に見直し協議を再開する予定です。 私たちは、この企みを許さず、阻止するために運動を広げていきましょう。

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