主張・見解
全国大会声明
婦民新聞第1744号(2023年7月30日号)より
岸田自公政権は、安保三文書の閣議決定により国のすすむ方向を大軍拡路線へと大転換しました。通常国会では、数々の悪法を十分に審議することなく、数の力で強行可決しました。
日本維新の会、国民民主党もその多くに加担しました。軍拡財源確保法、原発回帰のGX推進法、保険証を廃止するマイナンバー法、外国人の人権を無視した入管法、さらなる差別につながるLGBT理解増進法など、日本国憲法の平和主義、基本的人権の保障に反する法律を強行したことは、決して許すことはできません。
一方、「不同意性交等罪」を盛り込む刑法改正が実現したことは、当事者の声をもとに取り組んできた運動の成果です。
新型コロナ感染症拡大では、今年五月に国民の不安をよそに感染法上の第五類に引き下げ、あらゆる支援策を打ち切り、新たに感染が広がっています。国民の命を危険にさらすものです。
G7の「広島ビジョン」では、核兵器廃絶を願う国民の期待を裏切り、「核抑止」を正当化し、議長国でありながら核兵器禁止条約への批准・署名に背を向けたままです。
二〇二三年の日本のジェンダーギャップ指数(世界経済フォーラム)は、百四十六か国中百二十五位と昨年より後退、政治分野では百三十八位と低く、ジェンダー平等への対策の遅れは顕著です。
自公政権による人権無視の悪法に対して、当事者や支援者など若い世代も含めて多くの市民が声を上げ、諦めずに運動を続けています。
このような情勢のもと開かれた婦人民主クラブ全国大会では、全国の支部代表が一堂に会し、平和と民主主義を守る運動、憲法改悪反対、政党助成法廃止署名のとりくみ、女性の地位向上のとりくみ、くらしや子どもの権利を守るためのとりくみ、仲間増やしの課題などについて、活発に意見を出し合い討論を深めました。
そして課題解決のために、たくさんの仲間と手を取り合いその輪を広げて活動していくことを確認し合いました。
婦人民主クラブは、今年創立七十七周年を迎えました。
戦後まもなく結集した女性たちが、自分たちは社会のよりよい幸福のために重大な価値をもっているという自覚に立って、希望を実現していくためにつくった組織です。
その思いと歴史を引き継ぎ、日本国憲法に基づく平和と民主主義の生きる社会をめざし力を合わせて歩みをすすめていきましょう。 私たちは平和を手離さない!
二〇二三年七月八日
婦人民主クラブ二〇二三年全国大会