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主張・見解

LGBTQ差別を禁止する法整備を

婦民新聞第1740号(2023年6月20日号)より

 LGBTQなど性的少数者の権利と尊厳を守る「理解増進法案」をめぐっては、立民、共産、社民共同提出の超党派議員連盟案と自公の与党案、維新、国民の別法案が出されていましたが、衆院内閣委員会の採決前に、自公が維新、国民と調整を行った四党修正案が短時間の審議で可決されました。

 修正案は超党派案の「性自認」を「ジェンダーアイデンティティ」、「差別は許されない」を「不当な差別はあってはならない」と変更し、「民間の団体等の自発的な活動の促進」を削除するなど後退しています。

 また「学校設置者に相談機会の確保などを行う」に「家庭及び地域住民その他の関係者の協力を得つつ」と加えました。

 さらに留意事項を創設して「すべての国民が安心して生活できる」とするなどマイノリティの人権・尊厳を多数者が認める範囲に限定しかねない内容となっています。

 日本の法整備は国際的にも大変遅れた状況にあります。

 二月には国連人権委員会が日本政府に、LGBTQへの差別解消や同性婚の法制化等を求める勧告を出しています。

 G7広島サミットの首脳宣言でも「性的指向や性自認にかかわらず暴力や差別を受けない社会を実現する」と明記しています。

 この間の多くの世論調査では、同性婚に賛成が六割〜七割、若年層では八割〜九割にのぼります。

 差別を禁止する法律の制定についても過半数が「必要」とする調査結果もあります。

 性の多様性を認め合い、だれもが個人として尊重される社会となるような法整備を求めていきましょう。

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