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婦人民主クラブ > 主張・見解 >  迎春 憲法を守り、平和を手離さない 婦人民主クラブ会長 山田博子

主張・見解

迎春
憲法を守り、平和を手離さない
婦人民主クラブ会長 山田博子

婦民新聞第1726号(2023年1月1日号)より

 二〇二三年を迎え、平和のための歩みを世界の人々とともに一歩でも前にすすめていきたいと、心新たにいたします。

 ロシアによるウクライナ侵略から十か月、和平への道はいまだ見えず厳しい状況にあります。ロシア軍の発電所などへの攻撃でウクライナの人々は寒さと暗闇の中での生活を強いられ、避難した人々はすでに千五百万人を超えたといわれています。世界有数の穀倉地帯は、いま国土の荒廃、人的被害も夥しく、世界の食糧危機に影響しています。

 グテーレス国連事務総長は、昨年最後の会見で、ウクライナ情勢について「軍事的な解決策ではなく、各国の領土保全を尊重する国連憲章と国際法に沿ったものでなくてはならない。来年こそ平和の実現を望む」と述べ、国連としても行動することを強調しました。

 コロナパンデミック、環境破壊がすすむもとで、弱者切り捨ての新自由主義の横行により格差と貧困が増大しています。自国の安全保障だけにとらわれてはいられません。共通の安全保障が必要であり、そのための行動をすべきときにあります。

 岸田首相は昨年末「国家安全保障戦略」等、安保関連三文書を閣議決定しました。中国、北朝鮮、ロシアを名指しし、国の安全保障政策方針を大転換するもので、戦争する国づくりのための軍備拡大、大増税を国民に押し付けようとしています。東アジアの一員として共存すべき国を相手に、攻められてもいないのに米国の指揮下で攻撃することは、日本国憲法のもと、絶対に許されません。太平洋戦争で多くの犠牲をはらい、広島、長崎の原爆投下で唯一の戦争被爆国となった日本の役割は、憲法九条に謳う「戦争の放棄」の決意を世界に呼びかけることではないでしょうか。

 子どもを持つウクライナの母親が「このような困難な時代に子どもが成長していくのはとてもつらい。爆発の音で目が覚めることのないような平和な国になってほしい」と訴えます。

 厳しい冬の時代にも平和への希望をしっかりと持ち、学び行動し、日本国憲法を守りぬく力になりたいと思います。

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