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主張・見解

「政党助成金制度廃止」の声を広げよう

婦民新聞第1702号(2022年3月30日号)より

 政党助成金制度は一九九五年、企業、団体からの政治献金廃止を目的に導入されました。国民一人当たり二百五十円、年間総額約三百二十億円もの税金を、申請した政党に国会議員の数や選挙での得票数に応じて配分する制度です。

 そもそも政党とは、同じ理念のもとに集まる「私的な結社」であり、公費を受給する性格のものではありません。国民が自ら支持する政党に寄付をすることは、主権者として政治に参加する権利の行使そのものですが、自らが支持していない政党に国民の税金が配分されることは、「思想・良心の自由」を保障する憲法第一九条の侵害であり、政党支持の自由を損なうことになります。

 この助成金は使途に制限がないので、テレビCMなどによる政党の宣伝費や選挙関係費に、莫大な金額が使われています。マスコミが、この制度を批判しない理由の一つが、そこにあります。

 また広島選挙区で河井元法相夫妻の選挙買収の原資となり、さらに四月十日投開票の京都府知事選挙と府議会補選での買収疑惑の原資に当てられた可能性もあり、政党助成金は選挙買収という犯罪の温床にもなっているのです。

 婦人民主クラブは当初から、この制度は違憲であると反対し、政党助成法廃止の署名を二〇一八年秋と二一年春の二回、国会に提出しました。現在、第三次の署名にとりくんでいます。

 二月四日、唯一政党助成金を受け取っていない日本共産党が、政党助成法廃止法案を国会に提出しました。国会の内外で廃止の声を大きく広げていきましょう。

二〇二二年二月二十五日
婦人民主クラブ
会長 山田博子

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