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主張・見解

迎春 憲法が生きる平和な明日を

婦民新聞第1695号(2022年1月1日号)より

婦人民主クラブ会長 山田博子

 二〇二二年一月四日、コロナパンデミックにより延期されていた核不拡散条約(NPT)再検討会議がニューヨーク国連本部で開かれます。核兵器禁止条約発効から一年、世界は核兵器廃絶へと大きく踏みだしました。禁止条約の批准国は、昨年十二月十五日にアフリカ大陸のギニアビサウ共和国が批准し、現在、五十八か国となりました。核兵器のない世界への流れは着実に広がっています。

 しかし、日本政府は核兵器禁止条約に背を向け続けています。私たちは日本政府が禁止条約に署名・批准するよう世論と運動をより力強く進めていかなければと思います。

 第二次岸田内閣が発足、ようやく開かれた第二〇七回臨時国会で岸田首相は安倍・菅政権を継承し、憲法改悪、米国追随の軍拡路線を進めることを表明しました。米国言いなりの軍事予算は二二年度分の七千七百億円を前倒しし、当初予算と合わせて六兆円を超え、命より軍事費を優先する岸田政権の姿勢が明らかになりました。

 長引くコロナ不況で暮らしも営業も疲弊し、各地の食料支援には命をつなぐためおとずれる人たちもあとを絶たず、とりわけ女性たちを取り巻く状況は深刻です。コロナの影響で一気に職が奪われ立ちいかなくなる女性たちが増大しています。憲法が保障する最低の生活基盤も失われている痛ましい現実にあって、命と暮らし、人権を守り、安心できる政治が今ほど求められているときはありません。

 今年は憲法施行七十五年目を迎えます。第二次世界大戦により多くの犠牲を払い痛苦の歴史から誕生した日本国憲法はこれまで改憲勢力の度重なる攻撃にも屈せず、憲法が謳う平和主義、国民主権、基本的人権の保障を求める世論によって守られてきました。いま、若い世代の人たちが平和の問題、地球環境の問題、人権問題にも関心を寄せ、自分たちのこととして考え行動していることに勇気づけられます。私たちのたゆみない歩みが一筋の道となってつながっているように思います。

 憲法が掲げる平和に生きる権利、「平和を手離さない」を受け継ぎ、これからも歩み続けていきたいと思います。

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