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主張・見解

高齢者医療費2割負担の実施を止めよう

婦民新聞第1689号(2021年10月30日号)より

 二〇二一年六月四日、政府は七十五歳からの医療費窓口負担を二割にする法律を強行可決しました。この法律が実施されると二二年後半から、年収二百万円以上の三百七十万人(後期高齢者医療制度加入者の約二〇%)の医療費窓口負担が二割になります。

 法律の提案理由は、第一に団塊の世代が七十五歳以上になる二二年からの医療費抑制のため、第二に給付は高齢者中心、負担は現役世代中心というこれまでの社会保障の構造を見直すというものです。しかし、二割化が導入されても現役世代の負担が減るのは月額三十円程度でしかないことが国会審議の中で判明しました。

 日本の医療は新自由主義政策の中で、憲法に基づく「国が国民に保障する医療」から「健康の自己責任と受益者負担」を根幹に据えた制度に転換されてしまいました。〇八年には後期高齢者医療制度が発足。この制度は医療給付と保険料負担が連動するしくみであり、七十五歳以上の人口が増え、医療給付が増えれば、自動的に保険料も上がります。年収二百万円前後で暮らす多くの高齢者にとってこの制度は大きな負担になっており、すでに受診控えも生じています。その中での窓口負担二割化は受診控えをさらに増加させ、健康水準を下げることは明白です。

 今後、二割負担の範囲は、国会の決議を必要としない政令で定めることになっており、政府は思うままに対象範囲を拡大することができます。高齢者のいのちと人権をおびやかすこの法を実施させないために、世論と運動を広げていきましょう。

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