主張・見解
安倍政権は辺野古新基地建設を断念せよ
婦民新聞第1639号(2020年2月29日号)より
昨年二月二十四日「辺野古埋め立ての是非を問う」県民投票が実施され、「埋め立て反対」は実に投票総数の七一・七%に達しました。しかし、安倍政権は「辺野古が唯一の解決策」と民意を無視し辺野古新基地建設を強行しています。そして辺野古沿岸部に土砂投入が開始され一年二か月が経ちます。
二月十二日、衆議院予算委員会で日本共産党の赤嶺政賢議員は辺野古新基地予定地の大浦湾に広がる軟弱地盤について質問。防衛省が「都合の悪いデータ」を隠蔽し、無視していることを追求しました。大浦湾側の新基地建設予定地には海面下九十bに「マヨネーズ状」の軟弱地盤があり、防衛省は地盤改良のための工期等の見直しを余儀なくされることを十二月二十五日に発表しました。地盤改良工事に必要な作業船もない、経験もない難工事であるとも言われています。
「見直し」では総工費は予定の二・七倍、九千三百億円にも膨れ上がり、工期は五年から九年三か月、運用までには十二年かかる計画案です。さらに普天間基地返還は遠のき、現在のまま運用され続けます。負担軽減どころではありません。
防衛省は委託した民間業者による試験データを信頼性が低いと切り捨てますが、地質学者ら専門家は「このまま工事を強行すれば、護岸は崩壊する」と指摘しています。安倍政権は工事が進んでいるかのように見せていますが、埋め立ては予定の一%、計画は行き詰っています。米国言いなりに海を汚して、民意を無視し、強行する「辺野古新基地建設」は即時断念すべきです。