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核に頼らない社会実現こそ人類の課題

婦民新聞第1616号(2019年6月10日号)より

原発を動かせば出るのは「核のゴミ」。

原子力発電はウラン鉱の採掘から、燃料加工、発電、廃炉に至るまで、あらゆる段階で大量の放射性物質が生じ、なかでも日々増え続ける使用済み核燃料、これが非常に強い放射能を持つ厄介な「核のゴミ」なのです。

その放射能が安全なレベルに下がるまでには何十万年にも及ぶ隔離・管理が必要です。

日本政府はこの使用済み核燃料の再処理によってできる高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)を地層処分することとし、発電環境整備機構を実施主体として法制化(二〇〇〇年)もしています。

しかし、使用済み核燃料の強い放射能と発熱量は、ガラス固化体になっても変わらず、放射能と崩壊熱の減少を待って地層処分するという難物なのです。

政府が推進するガラス固化体地層処分の基本は、深さ数百〜千bの安定した地質環境に「人口バリア」と「天然バリア」を築き、何十万年という長期間、放射能を隔離するというもの。

「人口バリア」とは、ガラス固化体とそれを封入するオーバーパック(厚さ十九abの円筒容器)とそれを包む緩衝材(厚さ七十abの粘土)。

「天然バリア」とは天然の地質のことです。世界有数の地震列島日本は、また降雨量の多い列島でもあり、地下水の複雑な動きは未解明の部分が圧倒的に多いと言われています。

このような「高レベル放射性廃棄物」の地層処分はやめるべきです。そして、核兵器、原発などを廃絶し、核に頼らない社会の実現をめざすことこそ人類の課題です。

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