主張・見解
大軍拡路線NO!憲法が活きる政治を
婦民新聞第1615号(2019年5月30日号)より
安倍内閣は昨年十二月十八日、新「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画」を閣議決定しました。
安保法制のもと憲法九条をないがしろにし「戦争する国」へとつきすすむ大軍拡路線であり、非常に危険な内容を持つものです。いま北東アジアの平和構築への流れの中で「安全保障環境の悪化」を理由に軍備拡大に走ることは決して容認できるものではありません。
新防衛大綱では「多次元統合防衛力」を備えるとし「陸海空に加えて宇宙・サイバー・電磁波の領域も統合、すべての領域で横断的に連携させた新たな防衛力の構築」を掲げています。
そのための体制、装備、基地機能強化等歯止めのない軍拡につきすすむものです。
ステルス戦闘機F35を搭載するための護衛艦「いずも」の空母化。
敵地攻撃可能な長距離巡航ミサイル導入。陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージスアショア」設置などを盛り込みました。
これまでも国家安全保障会議設置、集団的自衛権行使容認、安保法制強行など「戦争する国」づくりをすすめてきた安倍政権は「新防衛大綱」「中期防」閣議決定で、歴代政権の憲法解釈をも投げすて、事実上自衛隊の軍隊への改変を策動しています。このような「戦争する国」への道は断じて許すべきではありません。
さらに「中期防」では、今後五年間で総額二十七兆四千七百億円、年間五兆五千億円もの軍事費が固定化されることになります。
米国言いなりの「新防衛大綱」「中期防」による大軍拡路線NO!憲法が活きる政治の実現を求めていきましょう。