主張・見解
福田前事務事官罷免、麻生財務大臣は辞任を
婦民新聞第1582号(2018年4月30日号)より
四月二十四日、安倍内閣は週刊誌でセクハラ行為を報じられた財務省福田淳一事務次官の辞任を、真相解明もないまま閣議で了承しました。福田氏は「セクハラ発言」を否定したまま辞意を表明、それを追認するだけで、なんら処罰もしない閣議了承でした。これでは、安倍内閣がセクハラを容認したと言わざるを得ません。
本来セクハラは犯罪であり、制裁と再発防止が厳しく求められるものです。事件発覚後、福田事務次官は「全体を通してみればセクハラに当たらない」とセクハラ発言を否定、財務省と麻生太郎財務大臣らは事実関係を調査するには「被害者が名乗り出なければセクハラと認定できない」「名乗り出ることがそんなに苦痛か」などと被害にあった女性を追い詰める発言を繰り返しています。告発した女性記者を「犯罪者」呼ばわりまでする言動が相次ぐ中、テレビ朝日は四月十九日、記者会見で被害にあったのは自社の記者であることを明らかにし、福田前事務次官のセクハラ行為は看過できないと調査と結果の公表を求める抗議文を財務省あてに送りました。女性の権利についての無理解、人権感覚の希薄さに多くの女性たちや法律家、メディアも声を上げています。私たち婦人民主クラブは、福田淳一事務次官の罷免を、責任者である麻生財務大臣の辞任を強く求めるものです。
いま、「女性に対するあらゆる暴力の根絶を」と連帯の輪が広がっています。女性たちが安心して働き生きていける社会をつくるために、今こそ力をあわせていきましょう。