主張・見解
「森友」文書改ざん、安倍内閣は総辞職を
婦民新聞第1579号(2018年3月30日号)より
国有地取引をめぐる財務省の決裁文書(公文書)改ざん事件にまで発展した「森友学園」疑惑で、当時、財務省理財局長だった佐川宣寿前国税局長官の証人喚問が三月二十七日、衆参両院予算委員会で行われることが決まりました。改ざんされた文書は計十四件、うち二件で安倍首相夫人昭恵氏と学園の関わりが五回出てきます。いずれも財務省が国会に提出した文書から削除されていたものです。
公文書は主権者である国民の知的共有財産です。それを改ざんすることは主権者国民を欺く行為と言わねばなりません。しかも政府は改ざんされた文書の線で国会答弁を繰り返し、改ざんされた文書を資料として国会に提出していました。行政府が立法府を一年にわたり欺き続けて来たのです。政府は佐川氏一人にすべての責任をかぶせて逃げ切る魂胆です。しかし官僚が犯罪行為になり得るような公文書改ざんを自発的意思で行うなどあり得ることでしょうか。
改ざん前の文書には安倍昭恵氏が現地を視察、「いい土地ですから前に進めてください」と語り、森友側が近畿財務局に伝えたこと、それを契機にして特別的な貸付に向け事態が動いたことが書いてあります。昨年二月十七日、安倍首相は「私や妻が関係していたなら首相も議員も辞める」と国会答弁。その答弁に合わせて改ざんが行われたというのがことの真相ではないかと言われます。疑惑の本丸は首相夫妻の関与です。佐川氏と共に昭恵氏の証人喚問は不可欠です。真相の徹底究明、そして安倍内閣を総辞職に追いこむまで闘いぬきましょう。