主張・見解
抗議声明 「共謀罪」法案の強行採決に抗議する
婦民新聞第1553号(2017年5月30日号)より
五月二十三日、自民、公明、日本維新の会は、「共謀罪」法案の審議を強引に打ち切り衆院本会議で採決を強行、可決させました。私たち婦人民主クラブはこの暴挙に満身の怒りを込めて抗議します。
これまで三度、国民の反対で廃案となった「共謀罪」を安倍自公政権は「テロ等準備罪」と罪名を変え、「二〇二〇年のオリンピック開催までに必要」「国連国際組織犯罪防止条約への加入のため」と称して国会に上程。審議の中で「テロ対策」は名ばかり、「共謀罪」の対象とする二百七十七の犯罪には「テロ」とは無関係の犯罪が多く含まれていることが明らかになりました。さらに法案は「プライバシー権や表現の自由を侵害する恐れがある」との書簡も国連特別報告官から安倍首相あてに送付されています。
「一般の人には関係ない。内心を処罰するものではない」と同じ答弁を繰り返す金田法務大臣に対して「法案を提出する資格はない」と辞任要求が出されました。審議すればするほど法案の中身も答弁もボロボロの共謀罪法案は廃案にすべきとの声も広がっています。
憲法の保障する基本的人権を脅かし、近代刑法の根本を覆すものであり、「治安維持法の再来」「監視社会が作り出される」と刑法の専門家も反対を表明、日弁連加盟全弁護士会、地方議会も反対の声を上げています。市民と野党の共闘の広がり、共謀罪反対の運動は全国で日ごとに強まっています。
私たち婦人民主クラブは憲法違反の「共謀罪」法案は「直ちに廃案に」の声を広げ、広範な人々と共にたたかうことを表明します。