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主張・見解

声明(要約)「共謀罪」法案の国会提出に断固反対する

婦民新聞第1544号(2017年2月10日号)より

政府は今国会に「テロ等準備罪」を追加する組織的犯罪処罰法の改正案を提出しようとしています。これは「共謀罪」が国民の強い反対に押されて三度も廃案になったことをふまえ、「共謀」を「二人以上の計画」と言いかえ、「内心」を処罰するのは、犯罪の実行を処罰する現行刑法の原則に反するとの批判をかわすため、計画実行のための「準備行為」を処罰するとしています。その処罰は犯罪の計画を前提にし、計画に参加した人はすべて処罰されるしくみ。つまり「計画を練ること」即ち「共謀」を罰するものであり、「共謀罪」そのものであることは明らかです。

政府は国際組織犯罪防止条約を批准するために共謀罪の創設が必要だと言います。しかしこの条約はマフィアなどの国境を越えた犯罪を防止するもので、テロ防止のためのものではありません。また犯罪の主体は「組織的犯罪集団の団体」としており、一般の人には自分とは関係ないと思わせますが、その集団の定義は恐ろしく広範かつあいまいで、捜査当局の判断ひとつで市民団体や労働組合など、どんな団体でも「組織的犯罪集団」とされかねません。

共謀罪は政府にとって都合の悪い集団を捜査の対象とし、その内心・思想信条を処罰することができるもの。当初、対象は共産党だけと言いながら実は、自由主義も反戦・厭戦の感情まで弾圧して侵略戦争の遂行を支えた、かつての治安維持法の再来を思わせます。婦人民主クラブは、国民の声を封殺し、人権を踏みにじる「共謀罪」の創設を拒否し、法案の国会提出に断固反対します。

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