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主張・見解

核禁止条約交渉開始決議への日本反対に抗議

婦民新聞第1536号(2016年11月10日号)より

抗議声明

十月二十七日、国連総会第一委員会が、「核兵器禁止条約」交渉開始決議を圧倒的多数で採択しました。十二月開催の国連総会本会議で採択されれば来年には交渉が始まります。「一日も早く核兵器廃絶を」との世界の声に応える画期的な決議です。ところが日本政府はこれに反対したのです。一貫して原水爆禁止運動に力を注いできた婦人民主クラブは、この日本政府の態度を決して許すことはできません。強く抗議するものです。

国連は昨年の総会で作業部会を設置し、その報告書をもとに五十七か国がこの決議を提出しました。日本は作業部会の設置に棄権し、設置後は欠席を続けた核保有国に代って作業部会を妨害し、交渉開始に反対。しかし交渉が始まれば参加し主張すべきは主張すると言っています。また保有国の代弁をするつもりなのでしょうか。決議に反対したのは、核保有が戦争を防ぐという核抑止論に立つ国々です。日本政府は反対した理由を、核廃絶のためには保有国と非保有国との協力が不可欠なのに決議は双方の対立を助長し廃絶に逆行する、としています。しかしこの主張こそが廃絶への道を閉ざし、核兵器の能力を高める開発を許し、核保有国を増やし、今、一万五千発もの核弾頭の存在を許しているのです。

日本は唯一の被爆国として、法的拘束力のある措置をとるために行動すべきです。十二月の本会議では交渉開始に賛成して条約づくりに協力することを求めます。私たちは「ヒバクシャ国際署名」を一層広げ、条約成立を後押しする声を大きくしていく決意です。

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