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主張・見解

高齢者の生活が保障される年金制度を

婦民新聞第1500号(2015年8月30日号)より

 今、日本の高齢者のくらしは「高齢者破棄」という言葉が広まるほど深刻な状況です。その原因の一つは、公的年金制度が高齢者の最低限度の生活を支える水準になっていない上に、たび重なる年金の削減や改悪が行なわれてきたことです。年金受給者の実態は、男性の三五%、女性の九〇%が月額十五万円未満で、国民年金の平均受給月額は五万四千円にすぎません。「戦争する国」へと暴走する安倍政権は、さらに社会保障費を削減する一方、防衛費に過去最高額の予算を投入しています。

 百四十年前「富国強兵」政策のもと軍人への恩給制度から始まった日本の公的年金制度は、戦争と密接に関わってきました。天皇に仕える官吏に「官吏恩給法」がつくられ、一九三九年には、戦時下の海上輸送を確保することを目的とした「船員保険法」が、さらに太平洋戦争に突入した四一年には、戦費調達のため「労働者保険法」がつくられました。

 敗戦をへて現憲法のもと、年金を含む社会保障制度は、恩恵的時代から、人権として保障される制度へと発展してきました。

 しかし、今回の三回にわたる年金削減は、憲法が保障する人間らしい老後の生活の確保に反すると全国で三千人以上が裁判に立ち上がり、婦人民主クラブも裁判に加わりました。また女性の年金の実態をまとめ、年金制度の改善を進める運動に生かしたいと「女性の年金アンケート」を行なっています。「戦争する国」づくり許さず、高齢者の健康で文化的な生活が保障される年金制度実現へ運動を広げていきましょう。

婦人民主クラブ

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