主張・見解
抗議声明 特定秘密保護法強行を糾弾し、廃止を求める
婦民新聞第1479号(2014年12月20日号)より
日本の針路をめぐって衆議院総選挙が激しくたたかわれるさなかの十二月十日、安倍政権は特定秘密保護法の施行を強行しました。婦人民主クラブはこの暴挙に断固抗議し、同法律の廃止を強く求めるものです。
特定秘密保護法は「わが国の安全保障に著しい支障を及ぼす恐れがある」という理由さえつければ、政府・行政機関が広範な情報を勝手に「特定秘密」に指定し、それに近づこうとするメディアや国民を厳罰に処することができるというものです。しかも政府の恣意的な秘密指定には何の歯止めもなく、何が「特定秘密」なのかもわからないまま処罰されるおそれがあります。文字通り主権者である国民の知る権利を侵害する稀代の悪法なのです。だからこそ国際的な機関からも「行政の情報統制は独裁国家への道だ」と懸念が示されるゆえんです。
昨年の十二月六日、同法の強行採決に反対する人々の輪は、二重、三重に国会を包みました。すでにこの法律の欠陥や運用規準のあいまいさは、二万三千八百二十通ものパブリックコメントに、如実に示されています。そして一年を経た今も、法曹界や研究者、広範な市民団体、また、若者や学生からも厳しい批判の声が上がりつづけています。
平和を求め、日本国憲法とともに歩んできた歴史をもつ私たち婦人民主クラブは、この悪法に反対する運動を広範な人々と手をつなぎ、無法な圧力に屈することなく、廃止をめざして力をつくしていきます。
二〇一四年十二月十一日
婦人民主クラブ