主張・見解
抗議声明 「新エネルギー基本計画」の閣議決定に抗議
婦民新聞第1458号(2014年4月20日号)より
安倍自公政権は四月十一日、「新エネルギー基本計画」を閣議決定しました。原発を「すぐれた安定性と効率性」を有する「重要なベースロード電源」と位置づけたのです。原発の再稼働を狙うだけではなく、その新増設まで可能にし、十兆円もの血税を投入して破綻した高速増殖炉「もんじゅ」や、六ヶ所村再処理工場による核燃料サイクルの推進まで掲げています。
福島第一原発事故から三年、未だ事故原因すら解明されず、汚染水問題はいっそう深刻さを増し、収束のめども立っていません。この福島の惨状には目もくれず、「基本計画」によって長期にわたり原発依存を続けることは、決して許されるものではありません。
原発を基盤エネルギーと位置づけたことによって、再生可能なエネルギーとして期待されてきた太陽光発電や風力発電の積極的な開発に背を向けるものになっていることも重大です。地震大国の日本で原発を基盤エネルギーとする安倍政権の方針は、危険きわまりない選択と言わざるを得ません。この裏には原発推進を至上とする「原子力ムラ」の復活が透けて見えてきます。
今、政府がやるべきことは、自公両党自らが公約した「脱原発依存」を実行し、福島県民と国民の安心・安全を保障することです。
私たちは「新エネルギー基本計画」の閣議決定に厳しく抗議するとともに、国民のいのちと暮らし、地球環境を守るためにすべての原発を廃炉にし、エネルギー政策を転換することを求めます。
婦人民主クラブ