主張・見解
民主党が選挙制度改革法案審議入りの暴挙
婦民新聞第1405号(2012年8月30日発行)より
八月二十二日、民主党は衆院倫理・選挙特別委員会を野党の反対を押し切って開催、同党提出の衆院選挙制度改革関連法案(定数削減法案)の趣旨説明を強行しました。政府・民主党は、この定数削減法案について、与党単独でも衆院の採決を強行する構えです。
定数削減法案は、各党協議を一方的に打ち切って法案を提出、委員会への付託を強行したものです。選挙制度は議会制民主主義の土台をなすもの、一党のみでの審議入り強行は、許されるものではありません。
今、野田民主党政権が強引に選挙制度改革を押し進める背景には、国民世論の大きなうねりへの恐怖があります。消費税増税反対は七割にも達し、増税を実施させないたたかいに発展しています。原発再稼動反対の官邸前行動は全国に広がり、世論を動かしています。欠陥機オスプレイ配備問題でも全国自治体首長が反対を表明するなど、沖縄の県民ぐるみの運動とも大きく連帯しています。
こうした国民の圧倒的多数の声を斬り捨て、アメリカ・財界言いなりの政治を推進し、憲法改悪への道筋を作ることに野田政権は躍起になっています。野田政権の暴挙は、決して許されるべきものではありません。法案は直ちに撤回し、真に民意の生きる選挙制度への見直しを、私たちは求めます。定数削減・選挙制度改革法案の向こうに見えるのは「戦争できる国づくり」「憲法改悪への道」です。私たちはこうした策動を跳ね返すために力をつけ、憲法が輝く社会実現へたたかいを強めていきましょう。