主張・見解
欠陥機オスプレイの日本配備は許さない
婦民新聞第1402号(2012年7月20日発行)より
六月三十日、米政府は、米海兵隊垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの沖縄・普天間基地への配備を日本政府に通告しました。オスプレイは開発過程で四回の墜落事故を起こし三十人の犠牲者を出している欠陥機です。今年四月にはモロッコ、六月には米フロリダ州でも墜落事故を起こしています。このように危険な欠陥機を、野田首相は米国のいうままに受け入れ、沖縄に伝達したのです。仲井真弘多沖縄県知事は「安全性に疑問が持たれているものには断然拒否するしかない」と怒りをあらわにしました。また二井関成山口県知事も、陸揚げ基地としての岩国への先行搬入を拒否しています。
沖縄では基地がある故の悲惨な事故があとを絶ちません。米政府が配備を通告した六月三十日は五十三年前、宮森小学校に米軍ジェット機が墜落し、児童を含む十八人が犠牲になったその日でした。
米軍はオスプレイを積んだ船を、すでに岩国基地に向かわせています。日本政府への配備中止の申し入れに対し、藤村官房長官は配備は米国の「安保上の権利」だとのべたとのこと。まさに日米安保条約を楯に、世界一危険な普天間基地に、世界一危険な欠陥機を押しつけてくるとは、「米いいなり政治」の典型です。オスプレイは本土でも訓練し、本州、四国、九州各地での低空飛行訓練実施まで予定されています。八月五日、沖縄では県民大会を開きます。沖縄だけの問題ではありません。沖縄県民と一体となって「オスプレイノー!」「安保なくせ」の運動を、いっそう力強くすすめていきましょう。