主張・見解
3・1ビキニデーを成功させましょう
婦民新聞第1355号(2011年2月10日発行)より
三・一ビキニデーが近づきました。今年のビキニデーは「二〇一一年を核兵器全面禁止の元年に!」を合言葉に、二月二十七日から三月一日まで静岡県の静岡市と焼津市で開かれます。
一九五四年三月一日未明、アメリカはマーシャル諸島のビキニ環礁で、広島型原爆の千倍の威力をもつ水爆実験を行ないました。強い放射能を含む「死の灰」をあびた焼津のマグロ漁船第五福竜丸無線長の久保山愛吉さんが「原水爆の被害者は私を最後に」との言葉を残して亡くなりました。
広島・長崎についで三度の核兵器の被害にあった日本国民は「核実験反対!核兵器禁止」の署名行動を開始し、翌年八月には第一回原水爆禁止世界大会を開催、核兵器禁止の声は世界に大きく広がりました。
昨年末、第六十五国連総会は「核兵器禁止を求める決議」(マレーシア)を加盟国三分の二、百三十三か国の賛成で採択しました。しかし日本政府は、またしても、「時期尚早」として棄権、核兵器廃絶に背を向けています。
日本原水協は、二〇一〇年NPT(核不拡散条約)再検討会議で合意された「核兵器のない世界の平和と安全を達成する」ことをいま、実行に移す時として、新署名「核兵器の全面禁止のアピール」を世界に呼びかけ、新たな行動を起こすことを提起しています。
被災五十七年の今年、二〇一一年三・一ビキニデーは核兵器廃絶に向け新たな一歩を踏み出す重要な機会になります。全国から集まり、大きく成功させましょう。