主張・見解
消費税増税、TPP参加反対の声を広げよう
婦民新聞第1353号(2011年1月20日発行)より
年頭の記者会見で菅首相が消費税増税に「政治生命をかける」との表明から始まる異常な年になりました。
財政危機を語りながら、二〇一一年度の予算編成では、法定実効税率を五%も引き下げ、米軍「思いやり予算」を含む軍事費五兆円規模を「聖域」として維持。その一方で、財界・アメリカの要求にこたえ、国民のくらしを守ることに「政治生命をかける」どころか、低所得者により重い増税を押しつけてきました。
また、農産物など例外品目なしに関税を撤廃し、サービス、労働市場も含め、完全に自由化するTPP(環太平洋連携協定)交渉参加への意向や、沖縄に米軍基地を押しつけ続ける普天間基地「県内移設」を米国に約束するなど、自公政権と変わらない悪政のさらなる推進を目指しています。
こうした中でみのがせないのはマスメディアの報道が、こぞってTPPへの参加推進、消費税は、賛成どころか導入を急げという論調を展開していることです。
TPP参加には、多くの自治体から反対の意見があがり、日本医師会が医療への影響を懸念するなど、あらゆる分野から日本社会を土台から破壊しかねないという声が出ています。消費税増税も多数の国民が反対しているこの事実をこそメディアは報道すべきです。
婦民新聞はじめ、権力から独立したメディアの役割がますます重要です。
国民生活を根底から破壊に導く消費税増税とTPPへの参加を許さず、真に国民の生命と暮らしを守る政治を実現するために、たゆまず運動を進めていきましょう。