主張・見解
原水禁世界大会と女性のつどいの成功を
婦民新聞第1337号(2010年7月10日号)より
五月二十八日に閉幕したNPT(核不拡散条約)再検討会議は、「核兵器のない世界を」の流れを大きく結集し新たな運動への展望を見いだしました。NPT会議に先立って開催されたNGO(非政府組織)主催の国際平和会議で、潘基文国連事務総長は「地平線の先に核兵器のない世界が見えてきた。世界はあなたたちの行動に感謝するだろう」と反核平和の運動を励ましました。六百九十万筆余の署名はNPT再検討会議カバクチュラン議長がみずから受け取り「市民社会の運動に応えなければならない」と各国代表に真剣な協議を訴えました。NPT再検討会議「最終合意文書」には六十四項目の行動計画が盛り込まれました。
今年の原水爆禁止世界大会はこうした世界の運動の成果にたって、二〇一〇年から次の五年を展望し、核兵器廃絶の新たな一ページをつくる大会となります。国連代表、エジプト、マレーシア、ノルウェー、非同盟諸国などNPT再検討会議で重要な役割を果たした政府代表、NGO代表が世界大会に期待し、参加をきめています。世界の反核平和グループの代表、核被害者の運動の代表も運動の経験や提案を持って参加します。
今なお「核抑止力」に固執する日本政府に対し、沖縄・普天間基地問題や米軍再編強化反対の運動とも結んで、核兵器廃絶の世論を大きく広げて迫っていくことが求められています。今くり広げられている国民平和大行進と共に、原水爆禁止二〇一〇年世界大会、「核兵器なくそう女性のつどいIN広島」の成功のため奮闘しましょう。