主張・見解
「変化をチャンスに」と第81回メーデー
婦民新聞第1331号(2010年4月30日発行)より
全世界の労働者がデモンストレーションによって団結の力と国際連帯の意志を示す大統一行動の日――今年もメーデーが近づきました。「働くものの団結で生活と権利を守り、平和と民主主義、中立の日本をめざそう」をメインスローガンに、全国各地で開催されます。
二〇一〇年、第八十一回中央メーデーは、「構造改革路線」を推し進めてきた自公政権を退場させ、政権交代を実現させた新しい情勢を私たちの要求実現へのチャンスととらえ、「変化をチャンスに!」が合言葉、四つの意義を基本に取り組まれます。
第一に、貧困と格差の解消、すべての労働者に賃上げと安定した雇用の確保を。第二に、庶民増税、消費税引き上げ反対、安心できる社会保障制度の充実を。第三に、核兵器のない世界の実現を、許すな憲法改悪、そして今焦点の普天間基地の即時無条件撤去を。第四に、食の安全・安心と食料自給率の向上を。
労働者は十年以上の連続減収という異常事態に直面し、「デフレ不況」の厳しい情勢のもとで、年収二百万円以下という人々が三年連続で一千六十七万人に達しています。「八時間労働制」を掲げ、人間らしい生活・労働を求めて立ち上がったメーデーの原点に立ち、労働者派遣法の抜本改正をはじめとする働くルールづくりが重要な課題となります。代々木公園で行なわれる中央メーデーには、家族連れで楽しめるアトラクションも用意されています。日々の暮らしの中に積み重なる要求をもって、みんなで参加しましょう。