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主張・見解

今こそ安心して暮らせる年金制度確立を

婦民新聞第1330号(2010年4月20日発行)より  

社会保険庁が廃止、民営化され、日本年金機構が一月に発足して三か月余、老後の命綱である公的年金の業務が停滞し、混乱が生まれています。「相談の待ち時間が長く、説明も不十分」「年金記録の回復業務が遅すぎる」など。利用者や国民から、こんな声があがっています。

「安心年金つくろう会―国の責任で・安心して暮らせる年金制度をつくる連絡会」は、三月二十六日、年金機構発足三か月を検証する集会を開きました。二〇〇七年に明るみに出た「消えた年金記録」五千万件の解決は急務です。ところが、年金機構発足後、年金記録の訂正による増額件数が激減しているのです。一月の記録訂正による回復額は、昨年十二月と比べ半分程度。社会保険庁の廃止により、業務に精通したベテラン職員が減ったことなどが要因とみられています。年金事務所の窓口の待ち時間も、都市部では二時間から三時間にも至っています。

日本年金機構は「お客さまへのお約束十か条」を出して、信頼される組織を目指すとしています。「電話は三コール以内に出ます」「わかりやすい言葉で、ていねいにご説明します」「お待たせ時間は三十分以内を目ざします」などというものです。

しかしベテラン職員五百二十五人が分限免職(解雇)となり、職場では大へんな労働強化が強いられ、業務終了でタイムカードを打った後に仕事をする事態も起きています。

鳩山政権は、旧政権のやり方をエスカレートさせるのではなく、国民の立場に立った前向きの解決に努力すべきです。

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