主張・見解
豊かな高齢期を築く連帯と運動を
婦民新聞第1309号(2009年8月30日発行)より
第二十三回日本高齢者大会が九月十四、十五日、大分県別府市で開かれます。
大会は「高齢期は政治の季節です」と、高齢者自身が社会を変える主体者になろうとすすめてきた運動を交流し、知恵を出し合い、発信し合う場でもあります。
どうやって生活を豊かにし、地域を守っていくか、未来への展望を拓く上でも高齢者のがんばりは重要です。
高齢期を元気で、不安なく過ごせるように、憲法二十五条に明記されている権利としての医療・年金・介護・福祉の確立と充実を政府の責任で実行させること、そのために「町から、村からの連帯で、ひとりぼっちの高齢者をなくそう」を合言葉に実践を持ち寄り、実りある交流を成功させることが重要となります。
「構造改革」により働くルールが破壊され、年収二百万円以下の人が一千万人を越え、国民のくらしは非常に厳しくなっています。そのうえ社会保障費の削減は「医療難民」「介護難民」を生み、高齢者の日々を不安いっぱいの険しさに追い込んでいます。
一方、昨年来の後期高齢者医療制度廃止の運動では高齢者自身が決起し、制度に対する不服申請者は一万三千人になりました。また見直しや廃止を求める地方議会からの意見書は約七百自治体に及んでいます。
さきの国会でも、この課題での野党四党の共闘が実現し、衆議院選挙の結果では廃止に追い込むことも可能です。
高齢者大会を発信源として、豊かな高齢期を築くための運動をさらに大きく広げていきましょう。