主張・見解
偽装献金疑惑の徹底した真相究明を
婦民新聞第1297号(2009年4月10日発行)より
またしてもゼネコンと政治の癒着が国民の怒りを呼んでいます。今年三月「政治資金規正法違反」容疑で民主党の小沢一郎代表の公設秘書が逮捕、起訴されました。
これまでもリクルート事件をはじめ、何度となく金権腐敗事件が起こり、そのたびに「政治改革」の名の下に政治資金規正法が「改正」されてきました。しかし同法は「ザル法」といわれるように、改正の中身は企業献金額や受取先の制限などばかり。企業献金はそのこと自体が企業側にとって、見返りを期待する「賄賂」であり、「政治買収」そのものです。
小沢氏の建設業界との癒着は長年にわたるものです。西松建設からの偽装献金疑惑という今回の事件では、大多数の国民が小沢氏は「代表を辞めるべき」と考えているにも拘らず、説明もないまま「代表」続投を表明しています。金権まみれの体質は自民党も同じことで「企業献金は悪ではない」などと麻生首相は言語道断の発言をしています。今こそ自民・民主とも自ら自浄努力をすべきときです。求められているのは真相を究明するための徹底した国会審議と、団体・企業献金の全面禁止です。
このことは民主政治確立のための大前提です。事件の行方を私たちはしっかり監視し、世論を広げていきましょう。
十五年前、金権腐敗事件多発のなかで「政治腐敗の解消」をめざすと称して制定された「政党助成法」によって、毎年、三百億円を超える血税が使われていることについても、婦人民主クラブは見直し、廃止を求める方針で取り組みを始めているところです。