主張・見解
給付金とセットの消費税増税に反対
婦民新聞第1295号(2009年3月20日発行)より
「定額給付金」の財源を確保するための財源特例法案が三月四日の衆院本会議で成立しました。この法案は二〇〇八年度第二次補正予算関連法案の一つで、同日午前の参院本会議では野党の反対多数で否決されたもの。それを衆院で三分の二以上の賛成多数で再議決したのです。生活支援、景気対策として総額二兆円が国民一人ひとりに一万二千円、六十五歳以上と十八歳以下には八千円加算して二万円が支給されます。しかし国民の七割以上が「給付金でなく雇用対策など別の使い道を」と望んでおり、自民・公明の選挙めあての公金ばらまきと見抜いています。財源特例法で実施される雇用対策費が、千六百億円でしかないからです。
しかも総務省の試算では、自治体が給付金を配る際の事務費の総額は八百二十五億円。生活困窮者支援としながら、もっとも必要なホームレスは住居がないため受け取れず、政府や自治体にその対策もありません。ボランティア団体は「給付金の一部を寄付して下さい」と呼びかけています。
すでに二月二十七日の衆院本会議で、自民・公明は二〇〇九年度予算案と共に、税制「改正」関連法案を可決しました。これは二〇一一年度までに消費税増税法案を成立させる方針を付則に明示している法案です。参院本会議で否決しても、これは年度内に成立してしまいます。
派遣切りが続き、失業者の激増が予想されるとき、どのような名目でも消費税増税は許せません。あらゆる商品にかけている五%を食料や生活必需品にかけない運動と共に、増税に反対しましょう。