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構造改革と対テロ戦争支持の福田政権

婦民新聞第1248号(2007年10月10日発行)より

安倍晋三前首相の突然の政権投げ出しの後を引き継いだ福田康夫新首相は「希望と安心の国づくり」をキャッチフレーズにしています。若者は希望を持てず、老人は安心できない国になっていることを感じたからでしょうか。ならば、その原因となった政治路線の転換を考えそうなものですが、不安定雇用や社会保障切り捨てによって貧困層を拡大してきた「構造改革」路線は引き続き推進するとしています。

連立政権のパートナーである公明党との合意事項の中には、国民の信頼を取り戻すために「政治とカネ」の透明化、弱者に対する負担増・格差の緩和、雇用対策、食料自給率の向上などが一応あげられていますが、「構造改革」を継承するのでは、あてにならない自公合意です。重点政策課題としては「テロとの戦い」があげられています。「今国会において海上自衛隊による対テロ抑止活動を引き続き可能にするための法整備を行なう」と、この点は具体的です。

自民党総裁選を争った麻生太郎氏に比べれば、ハト派風、常識人に見える福田新首相ですが、二〇〇一年九月十一日の同時多発テロ後、直ちに報復戦争を宣言したブッシュ米大統領を支持し、テロ特措法を作った時の担当大臣です。また自民党が「新憲法草案」を作った時の起草委員会で、安全保障問題小委員会の委員長として、憲法九条を書き変え、九条二項を削った人です。渡米も決まり、アメリカへの従属と改憲の政権であることは従来の自公政権と変わりありません。

私たちの運動を広げ、真の「希望と安心の国」を作りましょう。

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